宝塚花組公演『巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜』『Fashionable Empire』

6月7日(火)11:00公演 B席2階下手(一般)、15:30公演 A席1階やや下手(一般)

6月19日(日)11:00公演 S席1階やや下手(友の会)、15:30公演 SS席5列目1階センター(JCB

6月20日(月)13:00公演 A席1階やや上手(友の会)

7月4日(月)13:00公演 S席1階下手(友の会)

7月5日(火)11:00公演 S席1階上手(友の会)、15:30公演 S席2階やや下手(ぴあ)

7月9日(土)11:00公演 S席1階センター(チケトレ)、15:30公演 S席2階やや下手(VISA)

7月10日(日)11:00公演 A席1階上手(知人)、15:30公演 A席センター(チケトレ)

宝塚大劇場

https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2022/junreinotoshi/

 

12公演も観た。自分でもびっくりするわ。だんだん歯止めがきかなくなってる。でも本当は全公演観たいくらい。

『巡礼の年』を初めて観た時は、「うーん、最後の方、ちょっと唐突かなー」「少し説明不足なんでは」と思ったものの、最初のフランツ・リストジョルジュ・サンドの場面とアイドルリストのゲーミングピアノだんじり(すごい単語)の場面で通うこと決定!という感じ。ピアノだんじりが始まると自分の体温が1,2度上がるのを感じる。本当に周りに侍る貴婦人と同じ状態でうっとりするのでよく出来た場面だわ(笑)。ただ公演後半はリストがここから既に苦しそうなので単純に喜べなかったけど。

公演が進むにつれ、柚香光の演技が本当に深まってきて素晴らしくて回想の場面では毎回涙、涙。本当に心の底から苦しそうで、これを2回公演続けて演じるって相当体力と精神力がいるのでは...。ショパンに「♪わからない、わかってない、俺の気持ちがお前には」と歌うところと、回想の場面で天才ショパンが登場して「♪もっともっと遠く〜」と歌うところは観てる側も本当に苦しかったわ(思い出すだけで涙が)。ただ、このリストって全く宝塚のトップスター向けの役ではないので、ここまで魅せてくれるのは柚香光の美と演技力のたまものだと思う。

で、マリーと出会って束の間の安らぎを得るわけだけど、その安らぎの中で作曲した「巡礼の年 スイス」を演奏することによってまた修羅の世界に戻っていくリスト...。なんという皮肉。ナウオンか何かで柚香光がここらへんのリストを評して「やー愚かだわ」みたいなこと言ってたけど、ホントに...。だもんで、マリーの「どうして 手を離したの」ではマリーにがっつり感情移入して涙、涙。

柚香光が感情を歌に込めて歌うのが素晴らしく上手いというのはわかっていたけど、今回は星風まどかの歌も素晴らしくて、毎度毎度グッときていた。毎公演歌に込める感情が少しづつ違っていたような気がして、今日は悲しみが強めだなーとか、今日は自嘲みたいなものも少し入ってる?とか本当によかった。今のまどかちゃん演ずるエバが観たいとも思った。

パリを捨てたらのコーラスは圧巻の一言。ワクワクした。こんなこと言うのもなんだけど宝塚の水準を遥かに超えていると思う。今の花組さんは本当にプロフェッショナルの集団。一方で圧倒的な美の集団でもあるから驚くわ。ほんと間に合ってよかった。

それから柚香光の剣舞がまた、もう素晴らしくて。技術の高さと男役の魅せ方が融合された素晴らしい舞いだった。

精神世界の場面を受け入れられるかどうかで、このお芝居に対する評価は変わりそうだなー。私としてはリストがちょっとプッツンして、こっちの世界に来ちゃったのかなーと思ってみていた。で、ショパンとのやりとりはショパンが呼んだのかな?まぁでもわかりづらいのは確か。演者の演技力のおかげという場面だとは思う。

 

『Fashionable Empire』は柚香光の爆踊り場面がないのが寂しいけど、リストを演じてるからこれくらいの配分で今回はよかったんだろう。衣装も初見では「うーん」と思う部分が無いわけではなかったけど、柚香光をはじめ花組のみなさんが楽しそうなので、そんなことどうでもいっかとなってしまった。もっとトンチキなお衣装を昔散々見ているので耐性があるというか...

プロローグで王座から下りてきた柚香光が「♪俺の手をとるか」「♪ここへ来ないか」って歌いはじめる時はいつも「取る〜」「行く〜」と心の中でコールアンドレスポンスしてた。公演最後の方は「だから行くって〜」って感じ。

まぁこのショーはなんと言ってもフィナーレのロングコート、スーツにハットの場面が良すぎて、この場面だけで何回も通う価値がある。もーほんとカッコよくて泣いた。心の中で何回「カッコいいー」って叫んでたか。コート脱いで銀橋に行く時の洒脱さにはゾクゾクして、観に来てよかったと毎回心底思わせてくれた。デュエットがあるからしょうがないけど途中で柚香光がはけていくのが本当に残念。そう思うと『The Fascination!』の流れはよかったな。

ちょっと残念だったのは水美舞斗の「Club MISTY」の振り付けかな。あまり男役感のないバレエ寄りの優雅な感じの振り付けでちょっと場面にあってないように思ったし、展開がもっさりしててノリきれないというか。もったいなーといつも思ってた。全国ツアーではちょっと見直してほしいな。

デュエットダンスは安定の素敵さ。2人の笑顔を見ていたら幸せな気持ちでいっぱいになって感謝感謝。

 

 
 
 
 
 
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