宝塚大劇場花組公演『うたかたの恋』

1月3日(火)11:00公演 立ち見センター(友の会一般)
1月3日(火)15:30公演 S席1階上手(友の会先着)
1月19日(木)11:00公演 A席1階上手(友の会先着)
1月19日(木)15:30公演 S席2階センター(eplus)
1月20日(金)13:00公演 A席1階センター(友の会先着)
1月21日(土)11:00公演 立ち見下手(友の会一般)
1月21日(土)15:30公演 S席2階センター(チケトレ、vpass)
1月22日(日)15:30公演 B席上手(JCB
1月23日(月)13:00公演 B席上手(友の会先着)
1月24日(火)11:00公演 S席2階センター(カンフェティ)
1月27日(金)13:00公演 A席1階下手(友の会先着)
1月28日(土)11:00公演 A席1階センター(友の会2次抽選)
1月29日(日)15:30公演 A席1階下手(チケトレ)

https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2023/utakatanokoi/index.html

わー、知らん間に13公演観てた。どんだけー。いや、でも全然観足りてない。あと100回は余裕で観れる。

うたかたの恋』はターコさんとモックさんの映像の一部を小学校の時に観ていて、小学生ながらターコさんのかっこよさにクラクラとなってた記憶が。歌は主題歌集のレコード(!)を買って聴きまくったし、大人になってからもitunesで購入して、ことあるごとに聞いていたくらい大好き。その後の星組の再演はシメさんなら観に行ってたと思うけど、休演されてしまったので行かなかったんだよなー。

まぁでも今回、柚香光がこれだけ完成度の高いルドルフを演じてしまうと、今後再演するのはなかなか勇気がいるのでは、と思うくらい素晴らしい舞台だったし、安易に全国ツアーで再演して欲しくないとも思う。

・ベタな感想だけど、最初の双頭の鷲の赤絨毯の演出は素晴らしい。何回観ても新鮮に感動する。柴田先生、ブラボー!

・この赤絨毯は真ん中で分かれていて、暗転時に左右から引っ張ってるんだろうか?裏方さんのドキュメンタリーを見てみたい。

・柚香光演じるルドルフがもうここから物憂げで、そうだよなー、ルドルフってそういう人だよなーと。

・でも星風まどか演じるマリーと踊る時は一瞬だけでも幸せそうなのが、なんともまた...

・そして銃声が鳴る前にまた目の表情が変わり、これから始まる物語を予感させてドキッとする。

・ステファニーと踊る時の表情のない目にも釘付け。

・ルドルフの声が好き。本当にルドルフって感じ(これはファンの贔屓目か!?)。

・聖乃あすか演じるブラットフィッシュがかわいいー。ルドルフの「ブラットフィッシュ!」っていう言い方も好き。

・「小さな青い花」の歌が素晴らしかった。途中すごくターコさん味を感じてたんだけど(それはそれですごく良かった)、最終週はもう完璧に柚香光の「小さな青い花」だった。

・ルドルフからお手紙をもらったマリーも本当に17歳なんじゃないかと思うくらい自然に可愛くてニヤニヤした。再開後からまどかちゃんの演技がどんどん自然になっていったように思う。「今日はなんていい日なんだろう!」というセリフが大好き。花組さんを観劇できる日の私の気持ちだわ。

・「孤独と自然」の歌も柚香光が歌うと情景が目に浮かぶし、改めて柴田先生の歌詞が好き。

・「また会えますか」の後、キスされるマリーの手がグーになっているのがかわいい。

・プラーター公園で踊る殿下もかっこよかったなー。ミッツィと最後なんか話してるのも色っぽい(マリーがいるのにそれはそれで遊んでそうな殿下)。いつだったか今回で卒業する都姫ここにおでこコツンとしてて、されたここちゃんがほっぺたに手をあててキャーってなってるのが可愛すぎた。わかりみが深い。

・マリーに指輪を渡して、「内側の言葉を見てほしいんだ」という時の顔の近づけかたがイイし、その後のマリーの反応を待つルドルフの表情に、あー本当にルドルフっていう人は愛情に飢えて愛を求めている人なんだなーと胸が締め付けられる思いだった。

・そしてそして、自暴自棄になったルドルフ!演技に思えなかった。かわいそうだし、救ってあげたくなるし、でも究極にかっこいいし。観てる方も感情がウワーってなる。銃を撃った時に反動で後ろに反るのもリアルだったなー。

・で、マリーが戻ってきてマリーに縋り付くルドルフの目が、目が...。精神状態が本当にもうギリギリ、マリー助けて!という目で、観てるこちらも涙、涙。28日だったと思うけど、ここで恋人繋ぎをした時があって、それが本当に自然な流れで、演技ではなくてその人として生きてるからこんなにも自然なんだろうなと改めて思った。

・なのになのに突然オスになって「お前を清らかなままでおこうとした誓いを、自分で破ろう」って...。キャーってなるしかない。ここのルドルフの目つきが本当に女性が演じてるんですか?っていう感じでたまらんかった。観劇の後半戦は、申し訳ないけど次の幕前のお芝居の間は目を瞑ってこのルドルフを反芻してた(ヤバい)。

・峰果とわ演じる皇帝、フランツも最後の方は迫力増し増しになってきてよかった。

・マリーを修道院に送ると言われて一瞬反抗してみるものの、すぐ諦めざるをえないルドルフのうっすら笑顔さえ浮かべる表情が悲しい。これまで何回こんな事があったんだろうか。

・双頭の鷲のコーラスがよかったなー。特に最初の「Ah-、Ah-」っていうところ鳥肌が立つくらい良かった。コーラス誰なんだろう。ちゃんとプログラムに記載してほしい。歌詞と演出でハプスブルク帝国がもうどにもならないところまで追い詰められた感が伝わってくる。そしてここから舞踏会のセットになるのにも唸る。小柳先生の潤色・演出が色々バッチリはまってる。昔、宝塚グラフで「柴田先生とコーヒーブレイク」という柴田先生が生徒と対談する連載があってすごくおもしろくて好きだったんだけど、これを小柳先生で復活してほしい。柴田先生が時に厳しい指摘をしながらも常に愛情を持って少しでも生徒が成長できるように促していたのが印象的。

・『うたかたの恋』は場面転換時の音楽も素晴らしいと思う。本当に柴田先生と寺田先生がノリに乗ってる時の作品なんだなー。

・かくれんぼのアドリブも毎回楽しかったなー。甘々ルドルフ。

・寝室の場面は、マリーが本当にあどけなく「私の大好きなルドルフ」って言うのでここらへんから毎回泣いてた。わかる、わかるよマリー。ここでマリーが本当にルドルフといて幸せって思っててくれないとルドルフがすごく勝手な人になっちゃうから、ここの2人のやりとりって本当に大事だと思う。

・ルドルフの「静かに」って言う言い方もよかった...。これこそ一言では言い表せない感情が込められてた。後半は頬をマリーのおでこに実際にくっつけたように思うけど、本当はもっとガッとくっつけたかったんじゃないだろうか。

・最後はわかってるのに毎回泣いてしまった。ルドルフの人生があまりにも悲しいというのもあるし、どうしてこうなってしまったのかハプスブルクよ、とも思うし。マリーがそのまま置いておかれたという事実にも涙。ジャンが「慚愧に堪えずーーー」って言うところでより泣いてしまう。

・最後の雪のマイヤーリンクの場面は当初から賛否両論あったらしいけど、これでこそ宝塚だとは思うなぁ。なんせ2人が美しい。

・今回新調されたルドルフの軍服、衣装はすべて完璧だった。有村先生ありがとうございます。それを完璧に着こなす柚香光に改めて惚れた。